農業経営の安定を届ける農業共済

令和5年2月2週号

経営とは、試行錯誤の連続
田原市越戸町 河合巨樹さん

田原市越戸町で葉ネギを栽培する河合巨樹さん(40代)。
現在の安定した生産体制を築くに至るまでの苦悩を辿った。
河合さんは、実家の菊農家を継ぐという形で就農したが、なかなか軌道乗らず、菊は自分の肌に合わないのではという疑念と菊の将来性に不安を抱えながら、二の足を踏む時期が続いた。現状を打開すべく、試行錯誤の日々が始まった。菊に代わって、次なる生産物の開拓をしていたところ、同地域の葉ネギを栽培する法人と出会った。これを契機に、挑戦意欲の強い河合さんは、菊一面の施設を、いきなり葉ネギ一面にしてしまうという、大胆な経営判断を下した。
「暖房が不要で化学肥料はほぼ使用せず、昨今の物価高のような情勢に左右されにくい構造で、安定感を生み出す。」と河合さんの手腕が光る。周年に渡って育つ品種や季節に適した品種を、近隣に生産者が少ない中、僅かな情報を頼りに、失敗を顧みることなく継続し、現在の生産体制を築くことに成功した。
それでも現状に甘んじず経営規模拡大や葉ネギ生産者の波及など、さらなる挑戦へ歩み続ける。


ハウス一面に広がる葉ネギ