農業経営の安定を届ける農業共済

令和4年5月4週号

明治用水大規模漏水事故に係る農業保険対応記者説明会

NOSAI愛知(愛知県農業共済組合)は25日、豊田市の明治用水頭首工で発生した大規模漏水事故に関連し、給水停止で水稲の減収など被害が出た場合の農業保険(水稲共済、収入保険)の取り扱いについて説明した。
水稲共済は、風水害、干害、冷害、雪害その他気象上の原因(地震・噴火を含む)による災害、火災、病虫害、鳥獣害の被害を補償する共済であり、加入方式により基準は異なるが、一定の割合を超える減収となった場合に共済金が支払われる保険。今回は、給水停止での干害による水稲の生育不良、移植不能や発芽不能が支払い対象となるため、加入者は組合への被害申告が必要となる。
 一方、収入保険は、農業収入全体をカバーする保険であり、加入者の経営努力では避けられない自然災害や農産物の価格低下などにより、過去の5年分の農業収入から算出される基準収入を下回った場合に保険金の支払い対象となる。今回の給水停止による被害も対象となるため、加入者は、販売収入の減少が見込まれる場合、組合に対し事故発生通知を行うこととなる。
 この他、果樹や園芸施設内作物についても、給水停止による被害が補償対象となる可能性があるため、各共済の加入者で心当たりがある場合は組合への連絡を求めている。

【連絡先】愛知県農業共済組合 西三河支所 電話0566‐77‐3220

漏水事故は15日に発生し、農業用水の給水が停止された。25日より試験通水が開始されたが、現在も大半の圃場で給水停止が続いており、水稲など農作物の生産への影響が懸念されている。


愛知県農業共済会館6階大研修室にて記者説明会