農業経営の安定を届ける農業共済

令和3年6月2週号

「自慢の七宝みそ・しょうゆを多くの方に知ってもらいたい」と話すのは、あま市七宝町にある佐藤醸造株式会社の第6代当主で代表取締役社長・佐藤亮治さん(45)

 佐藤醸造株式会社は、1874年(明治7年)に創業し、みそ・しょうゆを製造し続けている醸造メーカーで、尾州で現存する唯一の蔵元である。
 「みそ・しょうゆづくりは大豆の厳選から始まり、まろやかでコク深い味わいが特徴となっている」と話す佐藤さん。
 木桶の上に石を積んで寝かす伝統的な製法を取っており、味を均等にするため石の位置をこまめに変える。また、時代に合った味も模索する。
 みその魅力をもっと多くの方に知ってもらうために、みそにだし素材と具材を混ぜ合わせて丸めた『みそまる』作り教室を実施している。地元の小学生は、みそ作り体験や工場見学で訪れ伝統に触れあう。


「みそのロングセラーである『赤だし一番』です」と佐藤さん


今年4月にオープンした高級食パン専門店「海部のくちどけ」

 今年の4月中旬には自社製品の直売所『あまの蔵』と高級食パン専門店『海部のくちどけ』を同時オープンした。そこでは、高級食パン以外に、七宝みそを使用した、自慢のみそパンが販売されておりとても人気だ。
 今後について佐藤さんは、「『不易流行』という松尾芭蕉の言葉に感銘を受け、これを理念に、みそ・しょうゆ作りの伝統を受け継ぎながら新しいものを生み出していきたい。また、食のテーマパークのような場所を作り商品の魅力を発信していきたい。」と笑顔で話す。(寺西)