農業経営の安定を届ける農業共済

令和2年8月4週号

「農業を土台にして津島を盛り上げたい」
飯尾裕光さん(45)
津島市 株式会社みんパタプロジェクト代表取締役


農園での野菜作りは楽しいと笑顔で話す飯尾さん

「みんなの畑=みんパタ」プロジェクトは、地域の多様な食文化や自然豊かな農業環境などを活用し、地域を活性化する取り組み。2016年から津島市の協議会を母体としてスタートし、今年春に事業化した。
 飯尾さんは現在、大学博士課程で農業経営社会学を専攻している。「津島の魅力は祭りだけでない。かつて『尾張の台所』と呼ばれた歴史的な都市近郊農地がある。地域の文化や農的環境を活用して、津島を活性化したい」と話す。
 体験農園「みんパタ農園」では、化学肥料や農薬は使わず、有機肥料で年間約20種類の野菜づくりができる。また、毎週木・土曜日には、地元の有機菜園家による指導が受けられ、未経験者でも学びながら有機栽培に取り組める。農園でとれた野菜は、今年5月から始まった「みんパタ暮らしの朝市」で販売したり、津島駅付近にある「kitchen liaison」で料理として提供したりしている。


敷地内の牧場にいるヤギ
みんパタ農園に来る子供から大人気

 みんパタ農園の併設カフェ「INUUNIQ VILLAGE」では、夏限定のふわふわのかき氷が人気。「名古屋から若い人が食べにきてくれる。都会の若者をもっと地方に呼び込みたい」と飯尾さん。
 敷地には、ヤギや烏骨鶏などを飼う牧場、ビオトープもあり、動物と気軽に触れ合える。「お子様と遊びに行く感覚で農園に来てもらえるのも嬉しい。有畜複合経営をしていき、動物たちとももっと関わりあえる農園作りをしていきたい」と話してくれた。
(寺西・井上)