農業経営の安定を届ける農業共済

令和元年9月2週号

農業法人から独立
24年培った力で人材育成も
豊田市 髙木 宏道さん


    トウモロコシを手に笑顔の髙木さん

 「自分の作った作物を食べて『元気が出た』と言われるのが一番うれしい」と話すのは、髙木宏道さん(47)。豊田市永覚町を中心にトウモロコシ200㌃とキャベツ300㌃、カリフラワー50㌃などを栽培する。農業法人に24年勤めた後、2018年7月に独立し、「ゆめのたねファーム」を設立した。

 主力のトウモロコシは店頭での販売だけでなく、インターネットでの注文販売も行っており、強い甘味とおいしさから、全国でファンを獲得している。「育てた作物が味のいい状態で食べてもらえるように、自分にできる努力は何でもする」と髙木さん。


      通常より畝間を広げて栽培

 「種との出会いは一期一会」と話すように、作物の栽培は慎重な種選びから始まる。肥料となる鶏ふんは養鶏農家に自ら足を運び、現物を見て触れて吟味するという。また、太陽の光を葉全体に当てるため、通常のトウモロコシよりも畝間を広げて栽培。鮮度を保つため、午前2時に起きて収穫を行う。人気の美味しさの秘密はこうした栽培努力や工夫による。

 髙木さんは、研修生や新しく農業を始めたいという人への指導も行っている。「今後は人材育成に力を入れ、年間2千万円以上売り上げる農家を16人以上育てることが目標です」と意欲を話す。
(加藤)