農業経営の安定を届ける農業共済

令和3年10月4週号

農薬抑え自然との共生へ
額田郡幸田町 平岩農園(ヒライワノウエン)平岩勝三(カツミ)さん

 額田郡幸田町で平岩農園を営む平岩勝三さん(67)を訪ねた。平岩さんは、妻の菜穂子(ナホコ)さん(64)、息子の徹(トオル)さん(39)とパート8名でブドウ1.2㌶、水稲40㌶、小麦20㌶、大豆20㌶を栽培している。農業高校卒業後、家業の農業に従事すると同時に、将来自分のブドウで作るワインを販売したいとの想いからブドウ栽培に着手し、8年前に夢を叶えた。


平岩農園直売所(額田郡幸田町坂崎鍛治屋下1)で勝三さんと菜穂子さん(写真左から)


 品種は、「ベリーA」、「セミヨン」、「カベルネソーヴィニヨン」で、ワインの他ジュース、ジャム等の加工品となり、平岩農園直売所で購入できる。
 「自然に近い形で栽培したい。農薬を抑えるので、病害虫への苦労が絶えない」と平岩さんは語る。
 それでも、その栽培方法にこだわるのは、「自然と共生する農業」が根幹として存在するからだ。


9月上旬から中旬に旬を迎えるベリーA


 ワイン生産は、山梨県の東夢(トウム)ワイナリーに委託しており、同社代表取締役の髙野英一(タカノエイイチ)さんは、「平岩さんの苦労はブドウを見れば分かる。一般的な栽培方法よりも農薬を控える分、病虫害の影響受けやすく収量が低いが、できるワインの味に遜色はない。その志に感銘を受けながらワインを作っている」と話す。
 また、平岩農園は、愛知県GAPの認証を受けており、農産物の安全性も高い。収入保険にも経営安定のため加入し、「これからも自分が食べたいものを自ら作り続けたい」と笑顔で話してくれた。
(大竹、本多)