農業経営の安定を届ける農業共済

令和2年4月4週号

米の六次産業化で地域貢献
豊橋市 株式会社 清須ライスセンター

 「地元豊橋で作ったお米に付加価値を付け、多くの人に食べてもらいたい」そう話すのは、豊橋市清須町にある 株式会社清須ライスセンターの安田仁取締役(43)。


写真左が取締役の安田さん、中央でトラクターに座っているのが従業員の小田さん

 水稲の受託栽培や収穫した米の調製を行うほか、自作地で水稲45㌶、キャベツ3㌶を栽培している。

 同社は社員3人、通年のアルバイトが2人、さらに農繁期には臨時アルバイト6人ほど雇うという。従業員の小田大地さん(29)は米国での農業研修を経て就農。「米国の農業は作業が細分化されていますが、ここでは1人でいろいろな作業を担います」と話す。

 栽培する米は「コシヒカリ」「あいちのかおり」「ミルキークイーン」「ヒヨクモチ」の4品種だ。さらに6次産業化の取り組みとして、地元の製粉会社と連携。自社で栽培した米を使った米粉製品を開発し、地元の道の駅やインターネットで販売している。

 「以前はライスセンターの業務だけでしたが、農家の高齢化に伴う離農が進む中、自分たちでも地元のおいしいお米を自ら作り、それを発信していきたいと思い、栽培を始めました」と安田さん。他の農家と差別化を図るため、6次産業化に踏み切ったという。2011年には農林水産省の「六次産業化・地産地消法に基づく事業計画の認定」を受けた。

  安田さんは「地元のお米を食べて『おいしい』というだけではなく、そのお米がどのように栽培、収穫され、加工流通しているのかを知ってもらいたい」と話す。
 (北﨑、鈴木)