農業経営の安定を届ける農業共済

令和元年5月2週号

積極的に研修生受け入れ 薬剤使わない農法を次代に
美浜町 株式会社太田農園 太田博之代表

 美浜町布土で水稲100㌃と野菜250㌃、甘夏ミカン20㌃を栽培している株式会社太田農園の太田博之代表(67)。野菜やミカンは農薬を使わずに栽培している。
 販路は、県内の生活協同組合への出荷と個人宅配業者を通じた直接販売などが中心だ。毎週土曜日に名古屋市中区栄で開かれる「オアシス21オーガニックファーマーズ朝市村」にも出店している。


トラクターを操縦する太田代表

 日曜日に農業体験を開催しており、種播きや収穫を体験できる。参加者の中には20代や30代の女性、大学の農業サークルなど若い人も多くみられる。毎年5月に開催される「にんにく収穫祭」では50人ほどが参加し、その半数はリピーターだ。

 太田農園では研修生の受け入れを積極的に行っており、現在5人が在籍している。さらに就農に向けた農地の斡旋を行っており、布土地区の耕作放棄地情報を地区住民や役場から収集している。これまでに5人の方が研修後に新規就農した。
 太田農園は2000年から始まり、農薬を使用しない栽培方法は書物を中心に独学したという。就農して5年ほどは、作付けがうまくいかなかった、初期投資がかさみ、だんだんと減っていく通帳を見ては、今後やっていけるのか悩む日々もあったが、地域の助けも得て、就農10年目からは研修生の受け入れを始めた。
 太田代表は「若い人たちが農業体験に参加し、リピーターも増えてきている。農薬を使用しない栽培を広めるために、研修生の受け入れと農業体験に力を入れていきたい。」と話している。(加藤)

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