農業経営の安定を届ける農業共済

平成28年8月1週号

六条大麦 高品質を追及
生産者、関係者が集い現地検討会


圃場の現地視察の様子


愛知県唯一の産地 大口町、扶桑町

 六条大麦の品質向上を目的に先ごろ、JA愛知北大口支店で大麦栽培現地検討会が開かれた。この検討会は、生産者・県・JAなど関係者が集まって毎年開催。参加者からは「生育が例年より早く良好」との声が上がった。


 検討会では、圃場の現地視察を行い、県の尾張農林水産事務所農業改良普及課の指導により実施された調査の結果が説明された。調査は、試験的に肥料の量を調整して、六条大麦の収量・品質にどう影響が出るのかを調べたもの。
 JAからは栽培日誌等の説明、経済連から麦価格等の情勢が報告され、業者からラジコンヘリによる農薬散布についての説明もあり、より高品質な六条大麦を生産するため農家からも意見が出た


ペットボトル飲料「麦茶」

人気集めるペットボトル飲料

 六条大麦は、大口町4戸、扶桑町1戸の農家が約73㌶作付し、平成27年度は277トン収穫された。愛知県内では、唯一の生産地となっている。収穫された六条大麦は、地産地消の取り組みとして地元企業へ全量販売され、麦茶としてティーパックが販売されていた。健康ブームにものって人気を集め、昨年には500mlペットボトル飲料「麦茶」が発売された。
 ノンカフェインでミネラルが豊富な六条大麦100%の麦茶は、子どもから高齢者まで幅広い世代に人気。需要も増え、平成20年ごろから徐々に栽培面積を増やしている。


ティーパック

播種前の溝を掘り、水はけ対策を徹底

 生産者の一人は「水はけを良くしてから播種することが重要です」と話す。播種前に圃場の中や周りに溝を掘り、雨が降ってもすぐに水がはけるようにしている。10月下旬から栽培がはじまり、生育状況によって収穫の間までに3回ほど肥料をまく。
 5月下旬から6月上旬に収穫された六条大麦から作られた大口町・扶桑町産の麦茶は、JA愛知北の各支店や産直センターで販売されている。


問い合わせ先=JA愛知北大口支店営農生活課(℡0587-95-2123)