農業経営の安定を届ける農業共済

平成28年4月1週号

柔らかく甘い「越津ねぎ」 伝統のおいしさ届ける


ネギ畑で鈴木さん夫妻


 津島市牧野町の鈴木勇夫さん(79)、茂子さん(76)夫妻は、県に「あいちの伝統野菜」として選定された「越津(こしづ)ねぎ」を2000年から2㌃で栽培して16年になる。
 越津ねぎは江戸時代に津島市越津地区で発祥した。柔らかく、甘味があり、緑の部分も白い部分も食べることができるのが特徴だ。


 越津ねぎは、茂子さんが仲間の農家と立ち上げた「朝市かもり」で、神守地区の特産品がないか考えていたところ、越津ねぎ農家が提案し、栽培が始まった。
 「病気になりやすく、風によってねぎが倒れてしまうので風向きを考えて植えなければならない」と勇夫さんは栽培の難しさを話す。


収穫作業をする鈴木夫妻

 茂子さんは勇夫さんを手伝いながら、朝市の会長として越津ねぎの普及に力を入れてきた。「かしわのひきずり」といわれる鶏肉のすき焼きなど、越津ねぎを使ったレシピを紹介したり、さまざまなイベントを開催している。朝市には茂子さんの活動で越津ねぎを知り、買いに来る人もいる。また津島市の小・中学校の給食に昨年までの5年間越津ねぎを提供してきた。
 「越津ねぎをみんなに食べてもらいたいし、若い人にも伝えていきたいので二人で何とか続けていきたい」と茂子さんは笑顔で話してくれた。(榎本)