令和8年3月4週号
愛犬とともに 新規いちご農家の挑戦
安城市でいちごを10㌃栽培する杉浦あづささん(49)は、新規就農から3作目のシーズンを迎える。農業を始めると決めたのは5年前。夫が親から田んぼを譲り受けたことをきっかけに農地を活用したい思いと、「楽しみながら働きたい」という気持ちが背中を押した。
就農後は試行錯誤を重ね、「ゆめのか」「章姫」「紅ほっぺ」に加え、今作から「ベリーホップ すず」「よつぼし」を含む5品種を栽培。導入品種は種苗工場で味を確かめ、納得したものだけに絞る。また夏の暑さで良質な苗が手に入りにくいことや病害拡大を受け、今作からは一部、工場で種子栽培された病気に強い苗を使い、苗づくりにも挑戦している。
就農初年度は販路がなく苦労したが、杉浦さんは近隣企業へいちごを持参して販売を試み、多くの社員が買い求め口コミまで広げてくれたという。「周りの人に助けられ売り切ることができた」と振り返る。
直売用のいちごは完熟の瞬間を見極めて収穫し、糖度が高まるタイミングを逃さないため日々の観察が欠かせない。作業は基本1人だが、ハウスにはフレンチブルドッグ3匹が寄り添い、来園者との交流のきっかけにもなっている。収穫体験はペット同伴も可能で県外からの来訪も多く、最盛期で1日約40組が訪れるという。
SNS発信やWeb予約に取り組み、今後は6次産業化も慎重に視野に入れる。人に支えられ、人とつながりながら歩む営みが杉浦さんの農業を支えている。
愛犬3匹と杉浦さん

