令和7年4月4週号
地域活性化に向けた挑戦
愛知県立渥美農業高等学校
果樹部
地域を盛り上げるために、愛知県立渥美農業高等学校(田原市)の「果樹部」が耕作放棄地を活用し、青パパイヤの栽培やイベントの開催に取り組んでいる。部長の山本彪(ひゅう)牙(が)さんは、「耕作放棄地を活用し田原市を盛り上げていきたい」と将来の展望を語った。
果樹部は4年前の発足時に、栽培が容易で、定植から半年程で収穫できる青パパイヤに注目し、田原市の新たな特産品とするために学校構内の放棄地で栽培を始めたという。
生徒たちは、市内のマルシェや、渥美農業高校で開催する文化祭「農高祭(のうこうさい)」や「渥農(あつのう)マーケット」で青パパイヤを販売し、地域の方々にその魅力を広めている。
活動を広め地域を盛り上げる果樹部広報担当の生徒ら
2年生部員は「青パパイヤは栄養価が高く、ダイエットや美容に良い反面、苦みや渋みがあるので美味しく食べられるように試行錯誤している」と語る。地元のたくあんメーカー「キムラ漬物」の協力を得た青パパイヤの漬物や、マセドアンサラダ、きんぴらなどのレシピを考案している。レシピ本を作成し、果樹部が主催する「お料理教室」で集まった地域の方々や、小学生に青パパイヤの調理方法を伝授している。
また、青パパイヤをふるさと納税の返礼品として登録することを目指し、パッケージとなるシールデザインも考案中だ。山本さんは「ふるさと納税の返礼品とすることで特産品として青パパイヤが広まるとともに、田原市に還元されるので地域への貢献となる。渥美農業高校産という付加価値をつけて、売り出していきたい。」と意気込みを語った。
部員たちはそれぞれの目標を持ち、「青パパイヤを田原市の新たな特産品にしたい」「美味しい調理法を見つけたい」「耕作放棄地に花を植え、地元の人を巻き込んだイベントを開催したい」など、今後も地域活性化のために精力的に取り組んでいく。

