農業経営の安定を届ける農業共済

平成30年11月4週号

仲間と共にブランド「伊良湖黒牛。」 飼育密度抑え清潔な環境で
いらご高木ファーム・田原市 高木高邦さん

 田原市西山町のいらご高木ファームでは、昨年から市内の肥育農家と協力して、ブランド牛「伊良湖黒牛。」の生産に取り組んでいる。A5ランクの和牛だけを厳選したブランド肉で、市内のリゾートホテルやレストランで提供されている。


牛を手入れする高木さん。状態を管理するため、日々の手入れは欠かせない

 いらご高木ファームの高木高邦(たかぎたかくに)さん(42)は、高品質な牛を育てるため、さまざまな工夫を凝らす。「和牛は繊細なので、ストレスを感じると肉色が悪くなります。それを無くすために牛舎を快適な温度にし、清潔な環境に保っています。牛舎内は過密に飼養せず、あえて除角をしないなどストレスの原因となるものはなるべく避けています」と説明する。


「伊良湖黒牛。」に飼料を与える高木さん

 飼料や飲み水にも気を使う。12カ月齢までの牛には、ビールかすや豆腐かすなどを発酵させ、ミックスした独自の飼料を与えている。若いうちにこの飼料を食べることで、胃が丈夫になり、餌をよく食べるようになるという。また、浄水機を導入し、清潔な飲み水を与えている。
 今年から田原市と連携し、ふるさと納税の返礼品としても採用されている。今後、道の駅などで商品を販売することを検討中だ。
 高木さんは「これからも品質の良い和牛を育てて評判を高め、他の有名ブランドに負けない価値を持たせていきたい。仕事を続けていくためにも新しい試みは必要だと思います」と将来を見据える。(藤井)

▽「伊良湖黒牛。」ホームページ:https://www.iragokuroushi.com/