農業経営の安定を届ける農業共済

平成29年8月4週号

田んぼアートに映画のキャラクター
戦隊ヒーロー参上 名古屋市


 「田んぼアートは7年目になりますが、今年は映画会社とコラボして『パワーレンジャー』の絵を描きました」と話すのは、茶屋新田田んぼアート実行委員会会長の布目勝さん(59)。
 名古屋市港区東茶屋の布目会長は、専業農家で水稲約80㌶・トウモロコシ・ブロッコリー・ホウレン草など季節ごとに露地野菜も栽培する。地域の活性化のため、田んぼアート実行委員会の会長を務めている。


田んぼに描かれたレッドレンジャー

 デザインの原画は布目会長と娘さんで作っていて、今年はパワーレンジャーのレッドレンジャーをデザインした。赤色と黒色が映えるように白い色の稲を効果的に使っている。作成した原画を、イラストレーターに依頼し遠近法を使ったデザイン画に加工している。遠近法を使うことにより、観察台に登って田んぼを見降ろした時に「パワーレンジャー」が原画と同じように見えるようになる。実際の絵は、観察台から遠い頭の部分は大きく、近くの文字部分は小さく描かれている。
 より正確にきれいなデザインを描くため、田植え前には測量を実施。絵の輪郭となる部分1500点に目印を配置している。


田植えは450人の参加者と行った


 田んぼアートの田植えを行ったのは、5月14日で事前に名古屋市が募集した市民など約450人が参加した。7月9日には観察会が行われ、10月8日に稲刈り、12月3日に収穫祭が開催される予定だ。

  「黄色の稲が暑さに弱いので、穂が出る前に枯れてしまうこともあり、来年用に種子を確保することも大変です」布目会長。近隣で田んぼアートを行っている市町村と協力したり、毎年開催される全国田んぼアートサミットに参加することで、より美しい田んぼアートを作るための技術の情報を交換している。 
 「来年は、全国田んぼアートサミットが名古屋市港区で開催されます。よりきれいな田んぼアートを目指して頑張ります」と布目会長は話してくれた。