農業経営の安定を届ける農業共済

平成28年9月1週号

「豊水」で作る「西尾のなしジャム」
-素材の持ち味を生かす-
西尾市 四ツ葉グループ


  四ツ葉グループのメンバー。                        左から名倉さん、鈴木さん、会長の辻村さん、手島さん


 西尾市特産のナシで作ったジャム「西尾のなしジャム」が注目を集めている。
 ジャムを作るのは「四ツ葉グループ」。ナシ生産農家の女性で構成される生活改善実行グループだ。メンバーは、現会長の辻村美枝子さんをはじめ、手島春枝さん、名倉良子さん、鈴木道子さんの4人。1992年のグループ結成以来、24年間同じメンバーで、みそやこんにゃく作りを教えるなどの活動を続けている。息がぴったりの4人だ。


西尾のなしジャム。ほどよい酸味と甘味、シャリシャリした食感が特徴

 ジャムの商品化は、市の農林水産課や県の農業改良普及課の協力を得て行った。「平成8年にカメムシ、平成9年にひょうと、続けてナシが被害を受けた。ジャムの商品化は、その出荷できなくなった規格外のナシを利用できないかというところからのスタートだった」と、4人は教えてくれた。

 ジャムに使用されるナシは全て、メンバー4人が丹精込めて育てたナシだ。「ジャムに最適なほどよい酸味の品種、『豊水』のみを使い、ナシ本来の甘みを活かすように、甘さをひかえめにした」と語る。
この西尾のなしジャムは、地域のイベントや道の駅、Aコープなどで販売されるほか、食育の一環として地元の保育園の給食にも出されており好評だ。

 4人は、「ジャムの生産は、ナシ生産の忙しい時期とかぶってしまいとても大変。それでも話の合うメンバー4人での活動は、苦労も楽しみも共有できて頑張れる」と、うれしそうに話してくれた。
(後)